「月の呼び名」では、
・そもそも、1で始まる旧暦の日付ベースの名前と、0で始まる月齢とが混同されている場面がある。
・しかも、月齢の基準(0になる時点)は、ばらつくから、月齢と月の呼び名はさらにばらつく
という点を指摘したわけですが、では、月齢(すなわち、朔の瞬間からの経過時間)が一定なら、月の形は同じかといえば、これまた、そうでもありません。
これは、端的に言えば、地球からみた月の移動速度がばらつくからなのですが、実際にデータを作成してみました。
これが、2010年から2020年の間の、毎日午前0時の月齢と輝面比の関係をグラフにしたものです。
輝面比というのは、読んで字のごとく、月を円形と見なしたときに光っている部分の割合でして、もちろん、100%が満月。50%が半月。0%は新月です。

あと、PDF に加工したデータです。
さて、たとえ直線にならなくても、これ(月齢と輝面比の関係)が、ひとつの線になれば、月齢が同じなら形も同じといえるわけですが、いかんせん、これだけばらついてしまうわけです。
一番ばらつきの大きそうなところを探してみると、
月齢が、7.56 の時に、輝面比 43.4%
月齢が、7.54 の時に、輝面比 59.9%
というのをみつけました。
月齢がほとんど同じでも、輝面比はこれだけばらつくわけです。
ちなみに、この輝面比を、月の形にしてみると、こんな感じになります。
